メーカーとモニターはキツネとタヌキ

良心あるメーカーほど、モニターをたくさん抱えていて、これから世に出す化粧品の効果や感触や安全性をつぶさにテス卜する。

当たり前のことである。しかし、この‘モニター調査、にすら、化粧品と女心の不思議な関わり、微妙な駆け引きが見えてくる。

世の中には、‘モニター好き‘の女性たちが結構いて、モニター慣れしてるのか、メーカーの意図を勝手に汲み、メーカーが喜ぶような回答をする人がいれば、逆にちょっとでもクセがあると片っ端から文句をつける人もいる。

その人の性格がハッキリ現れるわけである。

どちらにしても、特徴を無理矢理探して、何か言わなきゃと思うのがモニターで、だからモニターをたくさん使いすぎると、どんどんカドが取れていって、まるで個性のない平凡な商品になりがちなのだという。

もちろんモニターを大量に使っても、それがそっくり効果に反映されればいいわけで、そういう意味でモニターづかいがうまいのは何と言っても花王。

全員がOKを出すまで頑なに商品化しない。その意地が嬉しい。

おもしろいのは、中身が全部一緒なのに、サッパリタイプとかしっとりタイプとか言葉だけ変えて渡すと、その通り「こちらの方がサッパりしていて気持ちがいい」なんて書いてくる人がほとんどなのだとか。
化粧品は暗示もってことがよく分かる話。

さらにモニターで試した際は『感触が気持ちいい」とか「香りも好き」と書いてくれた人が、数カ月後それが商品化され、今度は‘愛用者、としてアンケートに答えたら、感触にも香りにも文句をつけてきたという話も。

タダのものには甘く、自腹を切るとたちまち厳しくなるのが、人間ってものなんである。

ターンオーバ一、世紀のウソ

スキンケア話にまるで興味のない人も、ターンオーバーが何であるかくらいのことは知っているだろう。

‘通常28日問、で生まれ変わる肌表皮のいちばん奥で生まれた細胞が、しだいに形を変えながら、上へ上へと押し上げられていき、角質層を形成したあと、肌表面からアカとなってはがれ落ちていくまで、肌が‘ひとめぐり、する機能をターンオーバーと呼ぶわけだが、それにかかる時間が、普通の人で、だいたい28日間と言われている。

生理の周期とほぼ同じであることから、体のlカ月サイクルとして実感しやすいはずだ。

普通の人で28日。じゃあ、自分は? と考えた時、人によっては6週間、またはそれ以上かかるなんて説もあり、肌アレやくすみやニキビなどのトラブルが起きやすく、肌がキレイに見えない人はみんな‘私は人より長くかかるんだ。と思った。

しかし実際に膨大な数の肌を調査してきたメーカーによると、‘遅すぎる人は60代以降に多く、20代30代では、早まりがち、な人がほとんどで、‘遅れがち、な人などいないというのだ。

こればかりは、思い違いをしている人が本当に多い。

遅いと思っていた人が実は早すぎたというケースも少なくなしこういう人がターンオーバーを早めるお手入れをすれば、肌を敏感にさせてしまうのは言うまでもない。

主な角質ケアはターンオーバーを高めるという表現をしていて、この、高める‘は早めるとも聞こえる。

しかし角質ケアの考え方も少しずつ変わり、今は早すぎるサイクルを正常に整えるものが主流。

さらに、ターンオーバーの速度は顔中同じではないという事実も急浮上。だから単に高めるんじゃなく、ターンオーバーを正常にもどす、あるいはその足並みを揃えさせて整えると書いてある〝今の理にかなった角質ケア”を慎重に選ぶべきなのである。